「パン屋の開業を考えていて、開業には資金がいくら必要か知りたい」
こちらの記事では、そんな方のために現役のパン屋さんが開業資金について解説していきます。
これからパン屋として独立開業を目指している人は、開業資金がいくら必要でどのように貯めるべきなのか把握しておきましょう。
パン屋の開業資金は約1,500万円
パン屋さんの開業資金は、設備を新品・中古どちらで揃えるのか、お店の場所はどこなのかなどの条件によって、大きく変わります。
大手のパン屋であれば設備をすべて新品で揃えることもありますが、個人で独立開業する場合すべて新品でそろえるのはかなり難しいです。
そのためこちらでは中古の設備、15坪ほどの小さなお店を開業するための資金を紹介します。
中古の設備で小さなお店を作るとしても、パン屋を開業するためには約1,500万円の資金が必要です。
1,500万円と聞くとかなりの大金ですが、はたして何にそんなお金がかかるのでしょうか。
①不動産取得資金約270万円
不動産取得資金項目 | 費用 |
保証金(10か月分) | 約170万円 |
敷金・礼金(3か月分) | 約50万円 |
前払い家賃(3か月分) | 約50万円 |
パン屋を開業するためには不動産を取得しなければなりません。家賃は場所によりますが坪あたり10,000円が目安です。ここでは17坪のパン屋を開業するとして、月々17万円の家賃を想定しています。
パン屋のように商業用の不動産を取得する場合は、保証金・敷金・礼金・前払い家賃あわせて家賃16か月分のお金を支払わなければなりません。そのため不動産の取得資金だけで、約270万円ものお金が必要です。
家賃は毎月支払わなければならないので、あまり家賃の高い店舗を開業するのはおすすめしません。パン屋は小さなお店でも稼げる可能性がある業種なので、このくらいの家賃におさえるようにした方がいいでしょう。
②パン屋の設備投資1,150万円
設備投資項目 | 費用 |
厨房器具(オーブン・ホイロ・冷蔵庫・ミキサー・作業台など) | 約550万円 |
小道具類(天板・食型・スライサー・各種ナイフなど) | 約30万円 |
店舗内外装設備工事(電気・水道・ガス・空調・店内装飾など) | 約550万円 |
販売用備品類(トレー・トング・レジスターなど) | 約20万円 |
パンを作るためにはオーブン・ホイロなどの厨房器具、天板・食型などの小道具類などさまざまな設備が必要です。またそれらの設備は自分では工事できないので、電気・水道・ガス・空調・店内装飾など、さまざまな工事もしてもらわなければなりません。
器具の購入と工事費用も考えると、設備投資として約1,150万円の資金が必要です。設備投資はすべて新品でそろえるとさらにお金がかかってしまうので、現実的には中古品の価格を見ながらそろえていくことになります。
これからパン屋を開業するのであれば設備は新品でそろえたいところですが、そこは現実と向き合わなければなりません。上限の金額をあらかじめ決めておき、新品・中古の設備をおりまぜならが購入をしていきましょう。
③開店諸経費80万円
開店諸経費項目 | 費用 |
販売・広告費用(チラシ・プレイスカード・POPなど) | 約20万円 |
パート・アルバイト人件費(開業前) | 約10万円 |
包装材料(パン袋・手提げ袋・シールなど) | 約30万円 |
その他雑費(ユニホーム・電話・保険料・事務用品など) | 約20万円 |
パン屋を開業資金の大部分は不動産と設備投資が占めますが、それ以外にもさまざまな経費がかかります。代表的なものとしてはチラシ・POP・パン袋・シールなど。これらの諸経費で約80万円の費用がかかります。
パン屋を開業するためにはさまざまな準備をしなければならないので、もれなく準備するようにしましょう。
パン屋の開業資金を用意するためには
パン屋を開業するためには約1,500万円の資金が必要です。1,500万円と聞くと途方もない金額に感じてしまうかもしれませんが、私が経営するパン屋さんから独立した子達はみな開業資金を用意しています。
はたしてパン屋の開業資金を用意するためには、どうすればよいのでしょうか。
自己資金で500万円を用意する
開業資金1,500万円の内訳は、自己資金500万円、借入1,000万円でそろえるといいでしょう。自己資金が500万円あれば、金融機関からの借入審査も通りやすくなります。
借入は開業前に手続きをすることになるので、まずは自己資金で500万円用意するところから始まります。
500万円を用意するためには毎月コツコツ積み立てる
500万円を用意するためには、毎月コツコツ積み立てる必要があります。月5万円ずつ貯めていけば1年で60万円、5年で300万円貯まる計算になります。残り200万円はさらに働いて貯めるか、もしくは親族から借りるなどして調達する人が多いです。
お金を貯めるコツとしては、給料の中から強制的に天引きをすること。20万円給料をもらったらそのうち5万円は開業資金用口座に移して、開業資金用口座は開業まで一切手を付けてはいけません。
人間は誘惑に弱いので、強制的に貯めないと挫折してしまいます。毎月5万円を貯めると生活もある程度切り詰めることになりますが、独立開業するための修行だと割り切りましょう。5年と期間を決めておけば、節約生活もモチベーションが維持できますよ。
残り1,000万円は金融機関からの借入でまかなう
500万円の自己資金が用意できたら、残りの1,000万円は金融機関からの借入でまかないましょう。パン屋は設備投資にお金がかかるので、金融機関からの借入は避けられません。
しかし借入を1,000万円におさえておけば、月10万円の返済を10年続ければ完済できます。月々の返済額を少なくするためにも、借入の割合はできる限り少なくしましょう。
パン屋の開業資金についてまとめ
パン屋として独立開業するためには、開業資金を約1,500万円貯めなければなりません。いきなり大金を用意することはできないので、毎月コツコツお金を貯めることが大切です。
まずは月5万円貯める。それを3カ月、半年、1年と続けていければ、次第に開業資金が貯まっていきます。千里の道も一歩からとはよく言ったもので、パン屋の開業資金を貯めるためには日々の生活が大切ですよ。
についてはこちらで学べます
パン屋の開業資金については動画でも話しています。
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