「パン屋で独立開業を目指しているが、失敗しないための方法が知りたい」
ここでは、そんな方のために脱27歳で脱サラしてパン屋を20年以上経営し続けている現役パン屋さんが、失敗しないパン屋の経営方法について解説します。
幸いなことに私のパン屋は順調に経営を続けていますが、周りには経営に失敗して潰れてしまったパン屋もたくさん見続けています。パン屋さんは比較的独立しやすい商売ですが、それを上回る廃業率が高い業種です。
パン屋を経営しながら15年以上スタッフの独立をサポートし続け、パン屋業界の光と闇を見てきた私だからこそ話せる内容を、ぜひ開業の参考にしてください。
パン屋の開業で失敗しないためには
パン屋で失敗しないためのコツそれはずばり「経営について学ぶこと」
パン屋で独立開業を目指している方に話を聞くと、こんなパンを作って売りたいという話をよく聞きます。それはもちろん素晴らしいことなのですが、それではどうすればそのパンは売れるのでしょうか。
多くの方は美味しいパンを作ればパンが売れると考えていますが、現実はそんなに甘くありません。今の時代美味しいパンを販売しているパン屋はたくさんありますので、その中から選ばれる努力が必要です。
そのためには経営について多角的に学ぶ必要があるということです。と言ってもそんなに難しい話ではありません。
経営について学ぶ
経営について学ぶということを少しかみ砕いて説明すると
- 作る
- 売る
- 集める
という3つの力を身につけるということです。
作るとはその名の通りパンを作る技術。専門学校やパン屋修行で日々努力することで、美味しいパンの作り方がわかってきます。
作る技術については学ぶ場所がたくさんありパン好きな人にとっては、学ぶことが楽しい項目でもあります。しかし本当に大切なのは、残りの2つ売る・集める技術です。
「売る技術」には接客・店舗設計などが含まれます。リピーターをつかむためには接客の良しあしが影響します。また新規のお客様へのアプローチと常連様への会話技術は全く違います。
お客さん1人あたりの単価を上げる店舗設計も非常に重要です。これらの技術は専門学校の座学では学べません。
「集める技術」とはインターネットや広告を用いて、お客さんを呼び込む技術。今の時代パンが美味しければお客さんが来るという時代ではなく、意図的にお客さんに告知をしていかなければなりません。
SNSやブログなどさまざまな集客方法から、自分のお店にあった集客方法を見つけていく必要があります。またこれらの媒体は時代によって変化が激しく、常にアンテナを張って変化に対応する力が必要です。
パン作り以外の部分で他店に差をつける
パン屋で独立開業を目指している方の多くは、パン作りの技術取得に力を注ぎます。もちろんそれは大切なことですが、今の時代美味しいパンはたくさんのお店で買えます。そうなると大切なのは、パン作り以外の部分で他店に差をつけることです。
例えば常に焼き立てのパンが買えるための仕組みを作る、SNSをうまく活用してファンを増やす、お客さんの心に残る接客をするといったことが挙げられます。
パン屋を開業する方の多くは、これらのことにフォーカスできていません。逆に言うと、うまく差別化ができればお客さんをつかむことができます。
地域のお客さんにいかに愛されるかが勝負
実際にパン屋を経営してみるとわかりますが、大切なのは地域のお客さんにいかに愛されるかです。毎日の朝食にパンを買いに来てくれるお客さんが増えれば増えるほど、パン屋の経営は安定します。
そのためにはパンが美味しいことはもちろん、通いたくなる安心感や接客が大切。地域のお客さんに愛されるためにはどうすればいいのか。そのことを考えて、どんな対策をすべきなのか考えてみましょう。
開業資金はコツコツ貯めておく
パン屋を失敗させないためには経営について学ぶと同時に、開業資金をコツコツ貯めておくことが大切です。借入で賄う部分もあるのですが、自己資金もできれば500万円は貯めたいところ。
500万円もの大金を貯めるためには、毎月コツコツお金を貯める必要があります。開業資金の貯め方については、下記記事にも詳しく解説していますのでよろしければご覧ください。
パン屋開業で失敗しないための勉強方法
ここまでパン屋で失敗しないためには、経営について学ぶことが大切だと紹介しました。それでは具体的に経営について学ぶためには、どうやって学べばいいのでしょうか。ここからはパン屋開業で失敗しないための勉強方法を紹介します。
経営について実践と座学で学ぶ
経営について学ぶと聞くと、本や動画で学ぶことをイメージする方が多いと思います。もちろん本や動画で学ぶことは大切なのですが、それだけでは経営について学んだとは言い切れません。
経営については本や動画、セミナーといった座学だけでなく、実践で学ぶことが大切です。
実際にお客さんと接して、なぜ今このお客さんはパンを買いに来てくれるのか。パンの用途は?朝ごはんのため?子供のおやつ?夕食ためのパンなのかな?なぜこの時間に来店されるのかな?など
さまざまなことを考えながら現場で直にお客様と会話を繰り返すうちに、自然と経営感覚が身についていきます。
机に座って本を読んだり動画をみたり、ただ漫然と接客をしているだけでは身につくものではありません。(野球も水泳も本や動画だけではできるようにならないのと同じです)
修行先は町の小さなパン屋さんを選ぶべき
パン屋の経営について実践で学ぶためには、やはりパン屋での修行が有効です。パン屋の修行先を選ぶときには、町の小さなパン屋がおすすめします。
大手のパン屋さんの場合、製パンにおいて分業化が進んでおり、総合的な製パン技術を身に付けられません。また接客は全くやらなかったり、むろん経営については全く学べないケースが多々あります。
町の小さなパン屋さんは人数が少ないので、パン作りだけでなく接客などさまざまなことを実践的に学べます。そのお店が繁盛しているお店であれば、なぜ繁盛しているのか考えるのもいいでしょう。
このように、パン屋は修行先によってどれだけ学べるのかが大きく変わってきますので、修行先は慎重に選びましょう。
経営について勉強する仕組みを作り習慣化する
パン屋で修行をしながらも、経営について座学でも学ぶ必要があります。しかし忙しいパン屋修行中、経営について学ぶ時間を確保することは困難という声もあります。そんな方におすすめなのが、勉強する仕組みを作ること。
例えば毎日帰宅後1時間だけは勉強する、休日には1冊本を読むといった具合です。私が発行しているメールマガジンでは、パン屋さんとして独立開業するための知識を発信しています。メールマガジンを読んでいただければやる気がでるようになっていますので、ぜひ登録してみてください。
しっかり学んで失敗しないパン屋開業を目指そう
パン屋を開業させて失敗させないためには、経営について学ぶことが大切だとお伝えしてきました。経営について学ぶ習慣を持つことなく、パン屋を倒産させてしまった方もたくさん見てきました。接客の大切さを知り少し研究心を持ち変えるだけでも、お客さんの反応はガラッと変わることがあります。
経営について学んでみると、より広い視野で世の中の情勢や仕組みを理解できるようになり、学べ場学ぶほど奥深く興味深い内容がたくさんあります。
パン屋の開業を目指している方は、パン作りだけで終わらずに、自分の人生をより豊かにするためにも経営について学ぶことをおすすめします。
パン屋さん独立開業 メルマガを配信中👇
PROFILE
最新の投稿
- 2023.03.25パン屋さんで修行中の人OPN (お元気パン屋ネットワーク)とは
- 2023.03.04パン屋さんで修行中の人20周年 ★ 継続よりスゴイ!「重続力」
- 2023.01.13ひとりさんの成功法則『出しきる』の話(畑のはなし)
- 2021.06.07ひとりさんの成功法則ひとりさんの「奇跡の話」